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2006年12月30日
戦場のメリークリスマス

暮れも押し迫ってまいりましたが、みなさんの会社はもうお正月休みに入られたでしょうか?
私は田舎の消防団の夜警やら、積み残しに残した社長業の後始末をいまだに事務所で一人さびしくコツコツと仕上げております。

本来ならばこの仕事、大阪のヒーリングワークの空き時間にする予定であったのであるが・・・できなかったのである。
ヒーリングワーク初日の23日にワークが終わってからこれらの仕事を片付けてしまおうと考えていたのだが、事務所に行ってみると仕事の後でささやかなクリスマスパーティが開かれたのである。
そこには、おいしそうなピザとチキン、そして受講生の方からいただいたクリスマスケーキ、そして赤ワインが1本となぜか見覚えのある高級そうなシャンパンが1本用意されていたのである。
今日は、この貧乏極まりないうちの事務所には似合わぬほど光輝いて存在するこの高級なシャンパンがこの場にあるいわく因縁についてのお話をさせていただく。

実は、この高級シャンパンは戦利品なのである。
今年のヨーロッパ旅行の最後に、見栄を張って泊まったあのスイスのサンモリッツの5つ星高級ホテル『ケンピンスキー』から頂戴した1本なのである。
もちろん、ケンピンスキ?が日本から来たかの有名な心理学者である私に敬意を払って贈呈してくれたものでないのは、読者のみなさんの予想通りである。
実は、このシャンパンはうちの奥様に送られたものなのである。
しかしながら、「よくぞこのような手がかかる男と結婚生活を続けてきた」という同情の念から贈られたものでもないということをあえて言わせていただく。

ケンピンスキーホテルには2泊したのだが、このホテルでのはじめての朝食のときのことであった。
私と息子は朝からとても腹がへっていたので、奥様と娘より先に食事に出かけ、10分後くらいにレストランで合流することになっていたのである。

さすが、サンモリッツの5つ星ホテル。朝食といえどもものすごくゴージャスなのである。
普通、朝食時にはウェイターが「コーヒー・オア・ティー?」とコーヒーにするか、紅茶にするか聞いてくるのだが、このホテルではなんとコーヒーであれば「どのコーヒー豆にしますか?」と聞いてくるのである。
また、コーヒーが飲めないうちの息子が紅茶を頼んだところ、やはり「どの紅茶にしますか?」と銘柄を聞いてくるのである。
すばらしすぎるぞケンピンスキー!
さらに卵料理にしても、どの卵料理にするか指定し、レストラン内にある鉄板で料理してくれるのである。
我々は目玉焼きを注文したのであるが、なんとその焼き方まで注文を聞いてくるのである。
芸が細かいぞケンピンスキー!!
しかも、ハムやチーズにいたっては、まるでチーズ博覧会やハムの世界選手権を繰り広げるつもりなのかというくらいの品揃えを誇り、日本でいうディナーバイキング並みの品揃えなのである。
はっきり言って、私と息子は朝から目が血走っていたと思う。
ついついいつもの貧乏性で、食べきれぬほどお皿に積み上げた世界の名品珍品をようやく食べ終えたときに気づいたのである。

「そういえば、ママたちが来ないねぇ?」
いくら何でも遅すぎると思った私は部屋に電話をしたのである。
しかしながら、コール音がむなしくなるばかりで誰も出ないのである。
レストランの入口にいるスタッフに、日本人の親子が来なかったか?とたずねてみたのだが、そんな人は誰も来ないと言うのである???
この広いホテルで迷子になったのか?とも考えたのであるが、朝食をとれる場所はこのレストラン以外にないのである。それにこのレストランはエレベーターからすぐのところであるので間違いようもないのである。
念のため、部屋にも行ってみたのであるが、当然ながらもぬけの殻なのである。
まさか誘拐されたのでは?とも思ったのであるが、あの凶暴なうちの女性陣を誘拐できるはずもない・・・うちの母娘どこに消えてしまったのだろう??
このホテルには時空間にゆがみがあり、遠い未来か過去に連れ去られてしまったのであろうか???
心配は尽きないのである。
仕方なくレストランでさらに30分待ったのであるが、ついに2人は現れることなく、我々は部屋に帰って待機していたのである。

すると約10分後に、2人は帰ってきたのである。
しかも、ちゃんと朝食も食べたと言うのである。
当然のことでながら、向こうは向こうで我々2人がいないので探し回っていたようなのであるが・・・2人が変なことを言うのである。
「このホテル見掛け倒しでしょぼい朝食だったわねぇ」
あの豪華絢爛な朝食をしょぼいとぬかすこいつら2人には、いったいどのようなものを食わせれば満足するのであろう?と追求してみたところ、彼女たちは私たちが朝食を食べたあのレストランには行っていなかったのである。
しかしながら、朝食レストランは私たちが食べたあそこだけのはず、ではどこに・・・?
実は、このホテルには台湾のツアーグループの人たちが泊まっていたのであるが、どうもこのツアー会社だいぶ値切りに値切った模様である。そのため別会場にパンとコーヒーだけのコンチネンタルな朝食が用意されていたようなのである。
そして、うちの奥さんと娘は台湾人のツアーの人と間違われて、別室に連れて行かれ粗末な朝食をとったというのである。
私たちの朝食の内容を話したところ、当然ながら、彼女たちは私の体型以上にふくれあがったのである。
そこで、奥様と娘の機嫌をなだめるべく、ケンピンスキーにクレームをつけたのである。その結果、ケンピンスキーの支配人の名前で、高級シャンパンを2本いただいたわけなのである。
そして、事務所へお土産としてプレゼントしたそのうち1本をこのクリスマスパーティーにみんなで飲むことになったのである。

戦場のようなヒーリングワークの後のこのシャンパンのうまかったこと、うまかったこと(⌒▽⌒)
ついつい、ワインともども飲みすぎてしまい、その日するはずだった社長業ができなかっという次第なのである。
もちろん、この時期に社長業をしているということは、当然ながらまだ年賀状を書いておりませんので、元旦に届かなかったとしてもどうか、ご容赦いただきたいのである。


2006年12月30日 00:00