2007年3月31日
礼儀作法について
前回、「ブログのネタがない!」というブログを書いたところ、各方面からいろいろ
なネタを送っていただいた。
この場を借りて、みなさまにお礼を申しあげる次第なのである。
とくに、古くからの友だちが、「あんなことも、こんなことも、あったではない
か」、「あの話がいつブログになるのか楽しみにしていたのに」と、昔のいろんな出
来事を教えてくれたのである。
たとえば、前回のブログにも登場したりか社長は、「巨乳祭りで交通事故を起こした
話はどうでしょう?」と言ってきてくれたのである。
これは、うちの事務所がある大阪の江坂の道路脇に、どこかのキャバクラの宣伝だと
思うのだが、「巨乳祭り実施中!」という旗タイプののぼりが何十本も並んでいたと
きのことである。
男の悲しいサガとして、ついついそののぼりに目を奪われてしまった私は事故ったの
である。
さらに、昔、20代のころ、盛り場のケンカの仲裁に入ったことがあったのだが、必死
になって止めようと思い、その人の髪の毛をつかんだところ、実はカツラであったと
いう「カツラをむしり取ってしまった事件」の話がまだ出てきていないではないか
と、古い友人からご指摘をいただいた。
その他、多数のネタの提供を受け、やはり私はただモノではないと、あらためて知っ
た次第である。
しかも、ネタがないと宣言して以来、ネタの神様も「それはさぞやお困りでしょう」
と思われたのか、私の人生は急にネタに包まれ始めたのである。
あなうれし。
今週の月曜日、私は大阪駅前にある某銀行に赴いたのである。
人事の研修プログラムについてのお仕事だったのであるが、「大阪駅前支店に来てく
ださい」という連絡を受けていたのである。
場所は大阪の某有名ホテルの隣とのことで、そこに赴いたのであるが、なんとその支
店の入口には梅田支店と書いてあるのである。
「おや? 大阪駅前支店に行くはずなのに、ここは梅田支店?」
そう思いながら、係の人に「大阪駅前支店は近くにありますか?」と聞いたところ、
「300mほど先にあります」と言われたのである。
そして、そこに赴き、名刺を取り出して用件を伝えたところ、だれもそんな話は聞い
ていないと言うのである。
担当者の方の名前を伝えても、だれもそんな人は知らないと言う。
「あれまっ!」
私はタヌキかキツネにでもだまされたのであろうか?
ふだん、タヌキ親父と呼ばれることはよくあるのだが、まさか私がタヌキにだまされ
るとは。
しかしながら、失礼があってはいけないと思っていただいたのか、本部まで連絡して
いただき、ようやく判明したのであるが、さきほど行った梅田支店のビルの5階に、
この銀行の大阪駅前支社という事業部があったのである。
銀行だからして「支店」だと思い込み、迷ってしまったのである。
そして、私の担当の人事の人も、去年入ったばかりのニューフェイスで、しかも、こ
の3月に関西に転勤してきたばかりで、大阪の地理がまったくよくわかっておらず、
このようなハメになってしまった模様なのである。
そして、ようやく約束の場所までたどり着けたのであるが、さきほど行った大阪駅前
支店の人が、ていねいにも大阪駅前支社に電話して、いきさつを伝えてくださった模
様だったのである。
私は5階に行き、まず、トイレに行ったのであるが、そのトイレで50歳ぐらいの上司
と思われる人が、どうやら私の担当者と思われる若い行員さんに、立ちションしなが
ら説教をしているのである。
「間違えやすいから、くれぐれもていねいに説明しろとあれほど言っただろ!
こんなことで、先生のご機嫌を損ねたらどうするんだよ、このバカ野郎!」
そんな場面に出くわしたので、私はついつい言っちゃったのである。
「ご心配いりません。先生はそんなことで怒られてはいませんよ。
心も体もおっきい人ですから」と。
突然、トイレに入ってきたゴツい人に、いきなりこんなことを言われたのであるか
ら、二人ともビックリしているのである。
きっと出るものも出ないであろう。
ビックリしたように二人は私を見たのだが、上司のほうはさすが人生経験豊富とみ
え、立ちションしながら私に「ああ、これは先生でいらっしゃいますか。たいへん、
どうも、失礼いたしました」とあやまってくるのである。
二人が立ちションしているのであるからして、礼儀として、私も連れションしてあげ
るのが筋であろう。
そこで、私は連れションをしながら、そのごあいさつに応礼したのである。
「これはこれは、ごていねいに。しかしながら、ただいま、ちょっと手の離せない用
事をしておりますので、もうしばらくお待ちください」と。
かわいそうなのは、私と上司の間にはさまれて立ちションしている若い行員なのであ
る。
なにぶん、自分のチョンボから引き起こったことなので恐縮しているのではあるが、
シチュエーションがおもしろすぎるので、必死に笑いをこらえているのである。
しかしながら、立ちション中なのである。
私はこのように、相手がぜったい笑えない状況に陥っていると、「なんとかして笑わ
かしてしまいたい」と思ってしまう、とても心の広い人なのである。
先に終わられた上司の方は、私にていねいに「先生にはムダなご足労させてしまい、
まことに申しわけございません」と言われるのである。
私は、「いえいえ、このような体型ですから、こんなことがないかぎり、なかなか歩
かないのですよ。ハッハッハッ」と言いながら、お腹をポッコリと出したのである。
お辞儀をして下を向いている上司には見えなかったであろうが、隣の便器で用を足し
ている若造くんは、私のお腹がポッコリとふくらんだのを目撃してしまったのであ
る。
若造くん、吹き出してしまったのである。
しかも、立ちションしながら‥‥。
当然、若造くん、上司にまたまた怒られているのである。
「これ! なにを笑っている。失礼な!」
たぶん、若造くん、便器の外にもぜったいだいぶ飛び散らしたと思う。
このように、各方面からいろいろなネタを提供していただいて、とても楽しい毎日を
過ごしているのである。
2007年3月31日 00:00