2007年4月 7日
ハメられずに、ハメられた話
フフフ‥‥。
久しぶりにラブホテルに行ってきたのである。
とってもとっても久しぶりだったのである。
でも、ぜんぜん楽しくなかったのである。
とってもつまらなかったのである。
とってもとっても淋しかったのである。
なぜならば、それは、一人で行ったからなのである???
なんでこんなことになってしまったのか、というお話をきょうはする。
3月の終わりに、仕事で東京に行かなければならなかったのであるが、朝7時20分の
飛行機に乗らなくてはいけなかったのである。
この飛行機に乗るためには、自宅からでは朝5時半に起きなくてはならないので、空
港近くのホテルに泊まろうと思ったのである。
伊丹空港には、空港内にエアポートホテルがあるのであるが、このホテル、意外にも
けっこう空いているのである。
過去、何度か利用したことがあるのであるが、とてもよく空いているホテルなのであ
る。
よって、今回もきっと泊まれるものだと思い、もし、仮に満室であったとしても、近
くのホテルに泊まればいいと思い、予約もせずに行ったのである。
ところが、である。
あまりにも空いていたからであろうか、このホテル、去年で閉鎖されていたのである。
なんとまあ。
仕方がないので、空港の近くのホテルをあたってみたのであるが、なんとこの日にか
ぎり、ぜんぶいっぱいなのである。
毎年のことだそうなのであるが、3月の末日近くはどの会社も期末なので、とても混
むそうなのである。
最後に訪ねたビジネスホテルのフロントマンが、「お困りですか?」と聞いてきたの
で、「とってもお困りです」と答えたところ、「どんなところでもよければ、系列を
あたりましょうか」というありがたいことを言ってくれたのである。
渡りに船で「ぜひ」と答えたところ、近くに一つ空きがあると言うので、そのホテル
に行ってみたのである。
が、なんとそこは、ラブホテルだったのである。
当然、ラブホテルであるからして、入口を入ったらパネルで部屋を選ぶのであるが、
どうも、このラブホテルもいっぱいなようで、空いている部屋が一つしかなかったの
である。
しかも、その部屋はなんと、このラブホテル一番のゴージャスな部屋で、一泊
18,500円もするのである。
正直、パネルの前で立ち止まったまま、動けなくなってしまったのである。
しかしながら、いきさつがいきさつなので、ついついそのボタンを押してしまったの
である。
すると、矢印が点滅し、私はその部屋にいざなわれたのである。
部屋に入ってすぐ、フロントから電話があり、宿泊のお客さまは前払いだというので
ある。
そして、宿泊金額として、18,500円ではなく20,600円も請求されたのである。
「なにゆえー!」
なんと、宿泊は夜12時からなので、それまでの間は休憩料金が加算されるというので
ある。
「あぁぁぁ‥‥。痛い、痛すぎるぞ!」
しかし、いまさら帰りますとも言えず、そして、フロントに電話して頼んだのである。
「領収書、もらえますか?」
ところが、フロントのバイトと思われる女の子はこう言うのである。
「え、領収書ですか? そんなの、書いたことないんですけど‥‥」
ホテルに入って領収書をもらわなかったのは初めての経験なれど、よく考えてみれ
ば、ラブホテルに入り、領収書をもらう人などたしかにいないであろう‥‥。
仕方なく、領収書をもらうことはあきらめたのである。
とてもゴージャスで、だだっ広い部屋に入り、私は一人落ち込んでいたのである。
このことをうちの奥さんになんて言おう‥‥。
ラブホテルに入ったことは、たぶん許してもらえるとしても、一泊20,600円もする部
屋に泊まり、領収書をもらえなかったことをなんと言おう‥‥。
領収書なし、20,600円。
もらえる気がしないのである。
あぁ、今月のお小遣いがもうなくなるのである。
しかしながら、こんなことで落ち込んでいるよりも、20,600円分、私はモトを取らね
ばならないのである。
さすが、このホテル一といわれるお部屋だけあって、ジャグジー完備、サウナ付き、
しかも、マッサージチェアもあるのである。
さらに、このラブホテル、とてもいやらしいサービスなのであるが、会員になると、
冷蔵庫のドリンク飲み放題やウェルカムケーキなどが付くと書いてあるのである。
しかも、本日分から使えるらしいのである。
「そうはいっても、会員にはなれないであろうなぁ‥‥」
高い金を払いながら、なぜ、私はこのホテルでこのようなつらい目にばかりあうので
あろう?
開き直り、モトを取るべくサウナに入り、ジャグジー風呂をめいっぱい楽しみ、しか
も、マッサージチェアが壊れるまでマッサージしてやったのである。
しかも、次の朝、ホテルから出るとき、すごくバツが悪いのである。
マッサージしすぎて、もみ返しで痛くなった背中を感じながら、私は一人、早朝の飛
行機に乗ったのである。
ああ、空しい。
後日、判明したのであるが、こんな目に遭ったのは私だけではなく、出張族のサラリ
ーマンは部屋がないことをいいことに、必ずあのラブホテルの高い部屋に通されるら
しいのである。
どうも、私はハメられたらしい‥‥。
2007年4月 7日 00:00