2007年6月30日
社員旅行に行ってきました(Part 2)
今年の社員旅行は、国内旅行よりも費用が安い二泊三日の台湾旅行に決めたわけなの
だが、正直、私はあまり台湾に思い入れがなかったのである。
よって、いつもの海外旅行なら入念な下調べをするのであるが、今回はあまり下調べ
はしなかったのである。
いちおう団体旅行なのであるが、なにぶん、わがままなうちのメンバーのことなの
で、行きたいところや、やりたいことが、全員バラバラなのである。
初日こそ、全員で小籠包を食べにいったり、夜市と呼ばれる屋台村のようなところに
行ったりはしたのだが、夜の8時過ぎには、もう、てんでバラバラ、みんな好き勝手
なことをしはじめるのである。
私は数人のメンバーと、「タイペイ101」と呼ばれる世界一の高さを誇るビルの展望
台に夜景を見にいったのである。
ここは高速エレベーターが売りで、100階もあるビルなのに、展望台まであっという
間に着いてしまうのである。
どれぐらい速いかというと、うちの大阪の事務所の4階に上がるぐらいの時間で約
100階まで上ってしまうのである。
エレベーターの新幹線と呼んでもよいのではないだろうか。
たしかに、うちの事務所のエレベーターは古くて遅い。
しかしながら、たかだか4階なのである。
基本的に私は高いところが好きである。
そのせいで、昔からアホ扱いされているのであるが、そんな高いとこマニアの私とし
ては、このスポットは外せなかったのである。
展望台に行ったメンバーも、その後、好き勝手なことをしはじめたので、私と原とカ
ウンセラーの桃井はマッサージに行くことにしたのである。
台湾といえば、足裏マッサージが有名なのであるが、われわれは怪しいガイドさんか
ら、とても高そうなお店のパンフレットをもらっていたのである。
それを手に、「だまされてみるのも、またおもしろかろう」と、だれも怪しがって行
かなかったマッサージ店に3人で勇敢にも赴いたのであった。
そこは、ほぼ100%、日本人向けの高級マッサージ店だったのである。
ここで、私と原と桃井の3人組は、お店の人にどんなふうに見られたのであろうか?
なんと原と桃井が夫婦のように思われ、同室にされようとしたのである。
理不尽である。
どう考えても、私と桃井が夫婦で、ベビーフェイスの原はわれわれの子どもと認識さ
れるのが妥当であろう。
原の場合、顔はベビーフェイスなれど、頭に年輪を感じさせる重みがあるのだが‥‥。
それにしても、原と桃井が夫婦と見られるとするならば、私はいったいなんなのであ
ろう?
運転手? おじいちゃん? よく育った息子?
いったい私は何者なのであろうか‥‥?
誤解も解け、私と原が同室でマッサージをしてもらうことになったのであるが、とて
も優雅で贅沢なのである。
顔や手足を蒸しタオルでくるまれ、全身マッサージをしてもらいながら、足裏マッサ
ージもしてもらうのである。
とてもリッチな気分になり、「昔々、きっと私は王子様であった」という事実が思い
起こされるような時間だったのである。
しかし、さすがに怪しいガイドさんがおすすめしてくれた怪しいマッサージ店だけの
ことはある。
ほぼ記憶がなくなるぐらいの心地よさを感じているそのさなか、オプションの勧誘が
すごいのである。
「アシの爪、キラナイカ? 200元」
なにぶん、半分意識が飛んでいる状態であるからして、200元と言われても「元」が
「円」に聞こえるのである。
頭の中で「200円ぐらいなら、切ってもらおうかなー」と思うのであるが、200元は
800円ぐらいなのである。
すぐさま、「自分で切ります」と、できた私はセンターに戻り、この要求をつっぱね
るのである。
しばらくたって、ふたたび意識がもうろうとしてくると、耳元でまた囁かれるのであ
る。
「アシの角質、トラナイカ? ツルツル、キレイニナルヨ。700元」
前から足の角質は気になっていたのである。
またもや、「700円だったら、きれいにしてもらおうかなー」と思うのであるが、い
やいや、700元は2,800円相当なのである。
またお断りするのである。
その後も悪魔の勧誘は執拗に私を襲い、「シャンプー、シトクカ?」、エトセトラ、
エトセトラ‥‥。
ちなみに、この日はあらゆるオプションを断った私なのだが、ホテルに帰ってから、
この経験をみんなに尾ヒレ・ハヒレをつけてしゃべったおかげで、みんなを連れて
2日目もこの店に来るハメになってしまったのである。
2日目、ふたたびこの店に赴いたわれわれは、シャンプー・オプションについついひ
っかかってしまい、みんなでシャンプーしてもらうことになったのである。
台湾のシャンプーは日本と違い、とても有名なのである。
椅子に座ったままで、入念なマッサージからスタートし、そして、シャンプーの泡を
頭にこすりつけることで、椅子に座ったまま頭が泡々の状態になるのである。
しかも、入念に頭皮をマッサージしてもらうのだが、店によっては1時間近くもマッ
サージしてくれて200元程度と割安なのである。
ガイドブックでこの情報を知っていたあるメンバーが注文したので、ついでだからと
みんなでしてもらうことにしたのである。
私はあまり気が乗らなかったのであるが、一人だけ取り残されるのもいやなのでつき
あったのである。
それが、とんでもないことになったのである‥‥。
以下、次号。
2007年6月30日 00:00