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2008年8月 9日
最先端医療について

今年もまたノドの手術をした。
今年でもう4回目である。だからして、すっかり、勝手知ったるもんなのである。
入院は3日間、水曜日に入院して手術前の検査、木曜日は手術、そして、金曜日の午前中に退院なのである。

ところが、である。
この勝手知ったる手術に、プラスαを加えねばならなくなったのである。
「プラスα?」

そうなのである。
ノドの手術をする5日ほど前、私は東京の講座に向かうべく、羽田から京急に乗っていたのである。
しかし、しばらくすると、背中になにか鈍痛があるのである。
その痛みはどんどん大きくなっていき、立っていられないぐらいになってきたのである。

そして、そのとき、思い出したのである。
午後3時過ぎ、大阪の事務所を出る前にトイレに行ったとき、血尿が出ていたのである。

いまと違い、私は昔、運動選手だったので、夏場のハードな練習のあとにたまに血尿が出たりした。
だから、血尿には詳しいのである。
そして、直感的に「血尿+背中の鈍痛=結石」と結論づけたのである。

「蒲田で降りないと、もう、もたない」と思った瞬間、目の前の席が空いたのである。
せっかくだから座って、「なんとか品川まで‥‥」と思ったのであるが、やはり無理だったので、平和島で転がるように降りた。
救急車を呼ぶにはあまりにも恥ずかしかったので、119番だけして、救急病院を教えてもらい、タクシーで病院に向かった。

事情を告げて、レントゲンを2枚撮ったのであるが、石らしきものは1枚にはかすかに写っていたのであるが、もう1枚には写っていないのである。
しかしながら、病院でもやはり、だいぶ血尿が出ていたので、先生も結石で間違いないであろうと診断を下してくれたのである。

「で、どうしたらいいんですか?」
「うーん、そうだなぁ。しっかり水でも飲んで、この結石を膀胱に落とし、
最終的にはオシッコとともに流し出してもらうしかしょうがないなぁ」
「な、なんと‥‥」

治療法は、水をたくさん飲むだけとは‥‥。
これでいいのか、最先端医療!?

しかし、それしか治療法はないようなのである。
「とにかく、結石はとても痛いので、痛み止めの座薬を出しておきますね」
この日はコンプリーションがあったので、代打講師のいない悲しさ‥‥、私は半ベソをかきながら、ゆうぽうとに向かったのである。

ところが、である。
あらあら不思議、あら不思議。
ゆうぽうとで講座をしていたら、治ったのである。

そのころ、大阪の事務所では、もっとたいへんだったのである。
7月19・20・21日はヒーリングワークだったのである。
だからして、トレーナーの平が病欠してしまうと、代りがいないのである。
ところが、である。
この3日間、セミナー中はなんともなかったのである。

ところが、である。
セミナー明けの22日の火曜日、明日からノドの手術のために入院という日、私は結石の痛みで身悶えしていたのである。

だからして、「入院を1日早めさせてもらえないか」と連絡したところ、総合病院とはとても忙しいらしく、「明日、まとめてぜんぶやります」との回答。
私はひたすらお水とお茶を飲みながら、ブッシュマンのように家で跳んでいたのである。
しかしながら、そんなことでは石は膀胱のほうまでは落ちてくれないのである。

そして、次の日、耳鼻咽喉科と泌尿器科を行ったり来たりしながらの、とても忙しい入院生活が始まったのである。

泌尿器科の先生が言うのである。
「ご主人は非常に体格がよろしいので、レントゲンはやめて、CTにしましょう」
要は、デブすぎるあなたは、レントゲンでは石を見つけにくいので、ボンレスハムを切り刻むように、断層写真を撮りましょうね、ということである。

そして、断層写真を撮ったところ、やはりいたのである。
直径2ミリのとてもちっちゃな結石が‥‥。
尿管結石。
腎臓と膀胱の間の尿管にたのみもしないのに居候して、おイタをしてくれているのである。

「で、先生、治療法は?」
「うーん、こんなにちっちゃな石では、超音波で砕くこともできんしなぁ‥‥。
いーっぱいお水やお茶を飲んでくださいね」

「これしかないのか、最先端医療!?」
そして、最先端医療の治療を実践すべく、私はお水ばかり飲んでいたのである。

2008年8月 9日 00:00