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2005年8月13日
まわる温泉

最近、うちの受講生から、「なぜそんなに温泉が好きなのですか?」、という質問ばかり受けている今日このごろですが、あまりにも個別にたくさん質問を受けるので、この場を借りて、「私がなぜ温泉にはまったか」というご質問にお答えしたいと思います。

昔からの受講生からは、「昔は温泉、温泉、なんて言ってなかったですよねぇ。いったいいつから温泉にはまったんですか?」とよく聞かれるのですが、私が温泉に目覚めるきっかけは、3年前の夏だったのです。

私どもカウンセラーは、とても神経を使う仕事なので、休みの日は、いかに疲れた神経をほぐすか?ということがものすごく大事な課題になっています。
有馬温泉の近くに住む私は、昔からお風呂は好きだったのですが、当時は別にどんなお湯であっても構わなかったのです。
温泉にはまる3年前までは、私はどちらかというと、温泉というよりも健康ランド派でした。
子供がまだ保育園に行っていないころは、当時、私の電話カウンセリングの最終がが23:00だったので、23:45にカウンセリングが終わると、2人の子供を連れて明け方まで営業している強力ジャグジーつきの温泉もどき銭湯に行くのが日課でした。そして、夜中の1:00すぎに帰って来て、みんなで一緒に寝て、子供たちはそのままお昼過ぎまで寝ていました。

子供が大きくなって保育園に行き始めると、朝が早くなったので、私がお休みの月曜日だけ、子供たちを連れて、夕食前に健康ランドに行くようになりました。そして、帰って夕食のときにビールを飲みながら「疲れたなぁ」と感じられるようになると、夕食が終わるころにはすっかり眠くなり、体も何とか疲れをほぐそうと動いてくれて、その後子供たちと一緒に爆睡すると火曜日の朝にはすっかり元気になれていたのです。
ところが、この「疲れたなぁ」というのが月曜日の夜に感じられないときは、神経が張り詰めたままになるので、次の火曜日からの一週間は疲れを引きずったままのきつい一週間になってしまう・・・そんな繰り返しの毎日を送っていました。

平家では出張などで貯まりに貯まったマイレージを家族旅行で使うことにしているのですが、3年前の夏の家族旅行では、根が貧乏性なので、せっかくタダで飛行機に乗れるのなら、できるだけ遠いところに行こうということになりました。
そこで、石垣島か宮古島に行こうと思ったのですが、ちょうどこの年の夏は東南アジアでSARSが大流行しており、多くの東南アジア行き旅行がキャンセルされ、そのお客さんが沖縄方面に集中したために、マイレージの無料航空券がとれなかたったのでした。
では、まったく別方向で一番遠いところといえば、北海道!
航空会社に電話をして、北海道でマイレージが使える区間を探してもらったところ、親子4人で行けるのは、行きは札幌千歳空港、帰りは女満別空港ということでした。女満別空港がどこにあるかも知らなかったのですが、とりあえず航空券だけは確保したのでした。

調べてみると女満別空港というのは、網走に近いところにあることがわかりました。ということは、必然的に千歳から女満別に抜ける観光ルートをとることになります。
いつものように山のように北海道の観光ガイドを仕入れてきた私はさっそくどこへ行こうかと考え始めました。
千歳から女満別の間には北海道の屋根と言われている大雪山が横たわっており、これをぐるっと周遊して網走方面に抜ける観光ルートをつくりあげたのでした。
まったくの偶然なのですが、この大雪山の周辺名は温泉の宝庫であったため、もともとお風呂が大好きな私は、温泉に入りながら観光地をレンタカーでまわるというコースをつくったのでした。

いよいよ旅行に出かけた私たちは、一日、2、3湯の温泉に浸かりながら、観光地を回っていた4日目、昼ごはんを兼ねて行った阿寒湖の近くのオンネットーという湖の近くの温泉に浸かっていたときに、それはおこったのでした。
そこは、内湯が本当にきれいな透明の温泉で、こんなきれいなお湯に浸かっていいのかなぁと思うくらいの透明感がありました。私の巨体をザブンと湯船につけると、あふれだしたお湯はそのまま湯船から流れて、すべて露天風呂の方に流れていくように設計されていました。
内湯は高温なのですが、そこからあふれ出したお湯を溜めている露天風呂は、ぬる湯で、なんと真っ白な色なのです。
「???」
なぜ内湯はこんなにきれいな透明なお湯なのに露天風呂は真っ白なのだろう?と素朴な疑問を抱いたまさにそのときに、宿のおじさんがたまたまお掃除に入ってきました。
そこでさっそく、この疑問をおじさんに尋ねてみると、おじさんは「どんな温泉も湧き出しは透明なんだよ。それが時間とともに空気に触れて酸化して色がついていくんだよ」と丁寧に教えてくださったのです。
私は、これまでこんなに新鮮な湧きたての温泉に浸かったことがなかったのです。
「なんと気持ちのよいお湯なのか?」とほうけていると、下腹部から胸、そして頭まで何か得も知れぬ心地いいエネルギーがあがってきて、思わず、私は肩をゆすりながら「えへへへへ」「でへへへへ」という状態になってしまいました。

「ん?こ、こ、これは・・・」
神戸メンタルサービスのヒーリングワークに参加したことのある読者なら分かると思いますが、これは「ブリスの状態」と呼ばれるネガティブな自己概念を手放した後のような、すべての問題を癒しつくした後に訪れるあの開放感の状態とまったく同じなのでありました。
ただただ顔がにやけ、なーんにも問題がなく、頭が真っ白でおなかの下の方から笑いがこみ上げてくる、この状態。まさしくメンタル用語で言うところの「まわる」という状態でした。
「なぜ、まわる???」と思いながらも、私はヘラヘラと温泉につかりながらぐるぐるまわってしまったのでありました。
私の口から言うのもなんですが、入浴料500円!たった500円で回れるのかー!!セミナー代に比べるとなんと安いことか!しかも、楽で、簡単で、早くて、気持ちいい!これは楽チン!
でも、なぜ私はこの温泉でまわったのだろう?
温泉でまわった、という話をこれまでに聞いたことがない。私は温泉の神に祝福されたのか?それとも、温泉に入りすぎて私の脳の神経が狂ってしまったのか?なぜ、まわる??????

続きは、次週のお楽しみ。次回、まわる温泉探究編。

2005年8月13日 00:00