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2005年9月 3日
サラダボールの使い方

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普通サイズの帽子と比べると違いがわかるはず
うれしい、とってもうれしい(*^O^*)ノ
以前、「リッツカールトンの悲劇」で私の頭のサイズに合う帽子がないという話を書いたところ、な、なんと富山県のブログの読者から、65?68cmまでサイズ用の帽子を送っていただいたのである。 事務所に大きな小包が届いたので、この大きな小包は一体何なのか?と浦島太郎が玉手箱を開けるようにおそるおそる開けてみると、中から煙ならぬこの大きな帽子の贈り物が出てきたのである。 「お?」と事務所一同。 おっきい!実に大きい!見たことのないような大きな帽子である。 さっそくかぶってみると、な、な、なんとすっぽりとかぶれたのであった。 う、うれしいっ!!!

帽子といえば、額の上にちょこんとのせるだけ、帽子のひさしを目の上までずっぽりとかぶれたことなど、小学校以来記憶にない。
ところが、ずっぽりとかぶれたのである。
「な、な、なつかしい。この感触」思わず股をつたう熱いものが・・・いや、ほほをつたう熱いものがこみあげてきたのであった。
書いてみるものである。
事務所のみんなからは、事務所の備品の足りないものは全部ブログに書いてくださいね、と頼まれる始末であった。

さて、先ほど、小学校以来の感覚と書いた。
しかし、正確に言うとちょっと違うが、私の頭にずっぽり入るものが実はひとつだけ大学4年生のときにあったのである。
今日は、その話をする。

今から20数年前。私にも体重64kgのうら若い青年だった時代があった。
ちょうど、バイク乗車時にヘルメットを着用することが法律で決められ、町のいたるところにノーヘルメットの違反者を検挙するおまわりさんがはっているころにこの事件は起こったのである。

当時、私は大学の体育会で運動部であった。相撲部でも柔道部でもないことをあえてここで言わせてもらう。
このころ、運動部のみんなは、食っても食っても腹がへるので、夜食に何を食べるのか、というのが唯一の楽しみであった。

そして、その日、私はとてもお腹をすかせて友達の下宿にいたのである。
当時は今と違い、近くにコンビ二なるものがあるわけもなく、約6km離れたところにある午前2時まで開いているほっかほっか弁当が、唯一の我々の胃袋を満たしてくれる手段であった。

友達の下宿に集まっていた5?6人の意見が、腹がへったということで一致し、1台だけあるバイクで、このお弁当やさんにみんなの分のお弁当を買いに行こうということになった。
バイクの所有者は必然的に運転手と決まり、後部座席でお弁当をしっかり持つ役目の人をじゃんけんでいつものように決めたところ、私がじゃんけんで負けてこの重大な任務をおびることになったのである。
ところが、時節柄、お弁当やさんに行くまでにおまわりさんがノーヘルメットの取り締まりをしていることが予想されたのである。
友達は、後部座席用のヘルメットをちゃんと用意しており、しかもそのヘルメットはフリーサイズの大き目のヘルメットだったのであるが、これをかぶってみたところ、エラのところまではかぶれたのであるが、そこから先に無理やりヘルメットを押し込む勇気が私にはなかったのである。
「無理してかぶろうと思えば、かぶれるような気もするが・・・しかしへたをして一生ヘルメットマンとして生きていくのは嫌だ・・・」
どうしてもヘルメットをかぶりきる勇気が出ない私は、ほかの人にこの重大な任務をお任せしようとまわりを見渡してみたのだが、狸寝入りを決め込む奴や、死んだふりをする奴ばかりで誰も代わってくれようとはしないのであった。しかし、私がノーヘルで捕まるとペナルティーは運転手である友達にいくことになる・・・私は困ったのであった。

そのとき、何気なく友達の下宿の台所を見ると、とっても大きなサラダボールが一個、戸棚の上にぶらさげてあったのである。
きっと彼の母親が息子が野菜をたっぷりととれるようにと送ってきた母の愛情あふれるサラダボールなのであろう。
それにしても大きい。世の中にこんなに大きなサラダボールがあったのか・・・と私が感心して眺めていると、バイクのドライバーである友達が「これならかぶれるんじゃないか?しかもヘルメットみたいだし・・・夜ならごまかしがきくんじゃないか?」と悪魔のささやきを・・・
かぶってみるとなんとこの私の頭でさえ余裕があるくらいブカブカ。
しかし、みなさんが自宅にあるサラダボールをチェックしていただければわかると思いますが、サラダボールにはひっかけておく用に端に穴が空いているが、その穴は一箇所しかないのです。
そこで、そのひとつの穴に友達がビニールのひもをしっかりとくくりつけてくれ、それをアゴにまわし、本来ならば反対側にあるべき穴に入れれば簡単にヘルメットが完成できるのであるが、ここに穴がないのでひもは頭の上を越えてまたもとのひもをくくりつけた穴まで一周回さないと固定ができないのである。
そしてなんとか、何とも異様な形のヘルメットができあがったのであった。

なんとか格好だけを整えて、お弁当やさんに向かったのはいが、実はお弁当を買いに行くのはいつも後部座席の人の役目だったのである。
「今回だけはなんとか」とドライバーの友達に頼みこんだのであるが、彼はただただおもしろがるだけで、手を貸してくれようとはせず。
しかし、このヘルメットは一度脱いだら二度とかぶれる自信がなかったので脱ぐこともできず・・・
仕方なく、サラダボールのヘルメットをつけたままそのお弁当やさんに入っていったのであった。
私が、お弁当やさんに入っていくと、店員はみんな私と目を合わせようとせず・・・ただただ肩をふるわせながら、注文のお弁当を差し出してくれたのであった。

サラダボール、いろんな使い方ができるようである。
人間、窮すればいろんな発見ができるものである、と感じた平準司22歳の青春のときであった。


今後のラインナップ(順不同)
・キンタマール事件
・東北秘湯での大惨事 ?ステルス爆撃機撃墜事件?
・平様はお強いお方
・会長の引退
・3日で15kg太っちゃった事件
・ズボンつりの秘密
・転校生
・バルブマンの誉れ
・伊豆半島の露出狂     その他 時事ネタなど

2005年9月 3日 00:00