2006年4月 5日
はるかなるアルプスの道のり パート2
ボンジュール マドモアゼル!
紳士、淑女の皆様方 ごきげん麗しゅうございましょうか?
夏休みの準備に余念がないムッシュ平でございます。
以前のブログで書かせていただいたとおり、夏休みに旅行に行くことになったので、私は今、最初の訪問国であるフランスのお勉強に余念がないのである。
フランスといえば、「おフランス」
私の中では、「おそ松くん」に出てくるイヤミがおフランス帰りのイメージそのものなのである。
しかも、おフランスは、マナー発祥の地。何とかお上品になろうと勉強中の今日このごろなのである。
今回、タダ同然でヨーロッパに行けるので、大いに喜んでいたのであるが、ただ今、平は失望のど真ん中にいるのである。
フランスはホテルが高い!!!
手元に最初の訪問地であるパリのホテルの価格表があるが、まともなホテルなら500ユーロはする。日本円で一泊2名様7万5千円なのである。
とんでもない!
調べてみたところ、パリは東京以上に地価が高く、日本でいう一戸建ての家などほとんどない。どんな金持ちでも、「アパルトマン」と呼ばれるマンションタイプに住んでいるらしいのである。
大阪の人限定で申し訳ないのであるが、サニーストンホテル別館(泊まられた人なら、その悲惨さは想像していただけると思う)が、200ユーロ(日本円で3万円)もするのである。
しかしながら、いつもサニーストン別館に泊まっている私が言うのもなんであるが、サニーストンの別館は、ちゃんとシャワーでお湯が出るのである。しかし、ほとんどの200ユーロ以下のホテルには、クーラーなどはなく、夜8時を過ぎれば、お湯が水に変わるのは当たり前なのだそうである。
もちろん、サニーストンにあるようなテレビや、いつも私が愛用しているような100円を入れれば見られるようなビデオもない・・・日本的な感性からするととんでもなく物価が高いのである。
そこで、パリは一泊だけにして、スイスとイタリアに重点を置こうと考えたのである。
スイスは勝手知ったるところなので、「ここはひとつイタリアの北部(帰国便がミラノ発ゆえ)を重点的に観光しよう」と計画するも、イタリアの避暑地として世界的に有名なコモ湖や、水の都ベニスと呼ばれるベネチアもパリと事情は同じなのである。
ベネチアに至っては、パリ以上にホテルが高い。
しかも、ベネチアはバスもタクシーも陸上交通が一切ないのである。水上タクシーと呼ばれるモーターボートやゴンドラですべて行き来をしなければならないほど陸地が少ない。
よって、サニーストン別館の悪夢がここでも再現されてしまうのである。
まともなホテルライフを満喫しようとするならば、やはり500ユーロはする。
しからば、「コモ湖でハリウッドスター並に避暑を楽しもうではないか」と考えたのであるが、コモ湖には日本でオンライン予約できるホテルがないのである。
なにゆえ・・・・と思って調べてみたところ、宿泊は5泊以上でなければ予約できず、しかもほとんどが5つ星で、800ユーロの2食付き。
手も足も出ず・・・完敗!
しかも、コモ湖では、レストランに厳しいドレスコードがあり、「夕食時には紳士淑女にふさわしい盛装でお越しください」とある。
スリッパの品揃えならば、負けない私であるが・・・ここではグッチやヴィトンのスリッパを履かねばならないのであろうか?
しかも、毎日、同じ服でレストランに行くのは、ダサい田舎者らしいのである。
もともと田舎者の私ではあるが、わざわざこんな高い金を払ってヨーロッパに行ってまで田舎者扱いされたくないのである。
いったい私はどこに行けばよいのであろう???
仕方なく、勝手知ったるスイスをメインにしようと考えたのであるが、7月から8月初頭にかけてのスイスはベストシーズンなので、これまたホテルが高く、予約がとりづらい。
マッターホルンのあるツェルマットには行ったことがないので、ここでゆっくりしたい、と思ったのであるが、3月の時点でほぼいっぱいなのであった。
スイス、ドイツ、パリ、イタリアなどでは1月にその年のバカンス休暇がほぼ決まるので、2月には避暑地のホテルの予約はほぼいっぱいになってしまうのだそうだ。
そのうえ、日本旅行やJTBなどの旅行会社が日本の団体用にハイシーズンのホテルは予約が押さえられ、我々のようにセコく旅する個人旅行者には厳しい状況であるらしい。
しかし、そんなことで負けていたのでは、平家の家族旅行が成り立たないのである。
そこで私は調べ上げた!!
ツェルマットは、スイス側からマッターホルンに行ったときの宿泊地であるが、イタリア側には、チェルビーノという都市があり、ここのホテルはとても安い!
ツインで80ユーロほどである。
しかも、同じマッターホルンが眺められるのであるから、とても穴場なのである。
しかしながら、イタリア側から行くには交通の便が悪すぎる。
ミラノから田舎鉄道に乗って6時間。しかも、無人駅で降り、日に数本の英語も使えないようなバスに乗り込み、1日がかりなのである。
そこで、平は考えた。
スイス側から入り、標高3,800mのクラインマッターホルンまでロープーウェイで上がれば、そこは夏でもスキーができるスキー場になっており、そこから600mほどのところにイタリア側からのロープーウェイが来ているのである。
このロープーウェイに乗り継げば、イタリアのチェルビーノまでは30分もあれば着くのである。
しかしながら、問題はある。富士山の山頂ほどの標高の場所で、600mほぼ氷河でできている大氷原を平家の旅行特有のあの大荷物を持って移動できるであろうか?
しかしながら、すべてを調べないと気が済まない私は、スイス・ツェルマットの日本語観光案内所に電話をしたのである。
平:「すいませんけど、ロープーウェイのクラインマッターホルン駅からイタリア側から来ているロープーウェイの山上駅のテスタグリジアまで徒歩で行けますかねぇ?」
案内所:「スキーをなさるのですか?」
平:「いえ、スキーはしたことないんですけど・・・」
案内所:「はぁ?」
平:「いや、イタリアのチェルビーノのまで行きたいんですけどスキーなしでスーツケースに2個持って歩いて行けますかねぇ?」
案内所:「行けないことはないとは思いますが、絶対やめといたほうがいいと思いますよ」
平:「なぜ?」
と聞いた途端、電話を切られてしまったのである。
どなたか3,800mクラインマッターホルン駅から、大雪原を大きなスーツケース2個持ってテスタグリジア駅まで歩かれたことがある方をご存知ないでしょうか?
お心当たりのある方は、事務所までご一報ください。
2006年4月 5日 00:00