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2007年7月14日
社員旅行に行ってきました Part 4(最終回)

ひっぱりにひっぱった社員旅行シリーズも、今回で最終回である。

社員旅行を台湾に決めたとき、それぞれのメンバーには、それぞれに行きたいところ
がいっぱいあったのである。
よって、2日目は、朝一番にみんなで北投(ペイトウ)温泉に行ったあとは自由行動
にしたのである。

故宮博物院という中国歴代王朝が集めた宝物を展示した博物館に行く者、海老釣りに
向かう者、ショッピングに行く者、お茶のいれ方の体験スクールに向かう者‥‥、趣
味嗜好によって行きたいところがみんなバラバラなのである。

ちなみに、私は台湾の温泉めぐりに行きたいと思い、初日、台湾に着いてすぐガイド
に車の手配を頼んだのである。
台湾には運転手付きのレンタカーというものが存在し、タクシーを貸し切るよりもず
いぶん安い。
半日を1万円程度で貸し切れるのである。

私はもちろん一人でも行く気だったのであるが、メンバーを増やせば増やすほどワリ
カンが安くなるのである。
よって、私は行きの飛行機の中で、「こっちの水は甘いぞ」をキャンペーン・ソング
に、一人ずつ温泉めぐりの旅に勧誘して回ったのである。
その数、7名。けっこう集めたのである。

台北のすぐ近くに陽明山と呼ばれる山があるのだが、ここは日本でいうところの「地
獄」のように湯煙が立ち上っているのである。
濃ゆい硫黄泉がいたるところで出るのである。

私は初日の夜に台湾の本屋に行き、温泉ガイドを2冊も買っていたのである。
日本でもだいたいは調べていたのであるが、やはり地元の専門書のほうが詳しい。

山のようにある温泉施設の中で、ここぞと目をつけたところに行こうと計画していた
のであるが、せっかくなので、陽明山の観光もしてみたいと思い、ドライバーに陽明
山の山頂に連れていってもらうことにしたのである。

30分ほどのドライブでその山頂には着いたのであるが、なんとそこは眺望がまったく
きかない、ほとんど人がいない、ショボいところだったのである。
展望台はたぶんいくつもあるのであろうが、いちばんショボいところに連れてこられ
たようである。

われわれはショボい観光地を早々にあきらめ、温泉に向かうことにしたのである。
台湾では、水着をつけてみんなで入浴する「プール・スタイル」が一般的なのである
が、「日式」と呼ばれ、男女別のお風呂のある、日本と同じような温泉施設もたくさ
んあるのである。
とくに陽明山付近はほとんどが日本スタイルの温泉なので、われわれにとってはとて
も入りやすく、楽しみにしていたのである。

われわれは、まず、「川湯」と呼ばれる渓流の露天風呂がある温泉施設に行ったので
あるが、台湾の温泉施設は打たせ湯がものすごいのである。
ものすごい勢いで打たせ湯が落ちてきて、十分、修行と呼ぶにふさわしいのである。
足をふんばり、気合いを入れないと、その勢いでぶっ飛ばされてしまうほどのパワー
なのである。

しかも、この温泉、日本スタイルを意識しすぎているせいか、BGMがそのまま日本の
演歌なのである。
日本の演歌を聴きながら温泉に入ると、なにか東北の山奥に来ているような気分にな
り、台湾情緒がまったくない。

この温泉は、一時間少々、楽しんだ。
私としては、体力が続くかぎり、温泉めぐりを楽しみたかったのであるが、朝、ここ
に来る前に北投温泉に入っていたこともあり、ほとんどのメンバーが温泉満腹状態に
なってしまったのである。
だいたい、台湾に来てまで、日本の演歌を聴きながらの入浴というのも、あまり好ま
れなかったようである。

そこで、われわれは、台北の迎賓館と呼ばれている圓山(まるやま)飯店という一流
ホテルで、アフタヌーンティを食べることにしたのである。
この貧乏旅行唯一の優雅なひとときを楽しみたかったからである。
われわれの泊まっているホテルとはまったく違う優雅さを誇るこのホテルでは、なん
と、アフタヌーンティが1,800円程度で食べ放題飲み放題なのである。

フルーツは、マンゴーにメロン、そして、ライチなどが山盛りにされているし、デザ
ートコーナーはケーキバイキングができそうなほどだし、さらに何十種類にもわたる
ごはん類は宮廷料理を思わすほどの豪華ラインナップなのである。

私はここでマンゴーを6個も食った。
メロンも、普通のバイキングではプリンスメロンが主流なのであるが、ここは本格派
メロンなのである。

女性メンバーは山のようにケーキを食べていたのである。
アイスクリームなんかも、ハーゲンダッツ食い放題なのである。
なんと、たった1,800円で、である。
優雅な一流レストランで食べたアフタヌーンティは、それはそれは美味であった。

メンバー一同、「次回は必ずこのホテルに泊まろう!」と固く心に決め、泣く泣く、
渋々、泊まっていたホテルに帰ったのであった。

しかし、なんの期待もしていなかった台湾に、私はずっぽりハマッてしまったのであ
る。
とっても楽しかったのである。
心残りは、十分に入りきれなかった温泉なのであるが、次回はぜひ温泉宿に泊まり、
そして、この圓山飯店で優雅なひとときを過ごしたいと思ったのである。

ちなみに、来年の社員旅行は「青森の恐山に行こうではないか」という計画があるの
である。
さてさて、どうなることやら‥‥。

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2007年7月14日 00:00