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2007年10月 6日
見栄っ張りの末路 Part2

セミナー明けの火曜日、私は10時に定宿の末広をチェックアウトし、大井町から臨海線なるものに乗り継ぎ、新宿にたどり着いたのである。
チェックインには時間が早かったので、昼豚ホテルに荷物を預け、私は新宿に来たら必ず行く新宿十二社温泉でセミナー疲れを癒したのである。

そして、痛い出費なれど、どうせ泊まるのだからゴージャスな時間を楽しみたいと思い、チェックイン時間の14時には、昼豚ホテルに到着したのである。
チェックインは、エグゼクティブなお客さま専用のエグゼクティブフロアで行うのである。
翌日が満室だったため、午後3時までのレイトチェックアウトは無理だったのであるが、お部屋はジュニアスイートにアップグレードしてもらえたのである。
お?、ジュニアスイートかぁ?、何と心地のよい響きであろうか。
そして、私は係の人に案内され、お部屋に入ったのである。
ん? 何か普通の部屋っぽいと思ったが、しかしまぁ末広とは違ってやはり優雅なのである。
さっそくトイレやバスルームなど部屋のありとあらゆるところを調べてしまうのである。たぶん、みなさんもきっとそうするのではなかろうか?

さて、私は部屋に着いたらいつもすることがあるのである。
それはきちんと手を洗うことである。
がしかし、この昼豚ホテルの洗面台には水を溜めるためにひっぱるあのポッチンがないのである。
洗面台付近を探しに探したのであるが、引っ張ったら水がたまるであろうあのポッチンがないのである。
必死になって10分間探索したが、ついにあきらめて、客室係に電話をして聞いたのである。
ところがである。上手にこのポッチンのことを説明できないのである。
「すいませんが、洗面台に水を溜めたいのですが、あのひっぱったら水の出口のところが閉まるやつがないんですが、どこにあるんでしょう?」
みなさん、あの装置のことを世間では何と呼ぶのでしょう?
ホテルの人も、どうもあのひっぱるポッチンのことをうまくごまかして言わないのである。
そして、「ただ今すぐに客室係が向かいますので」とうまくごまかすのである。
しばらくたって客室係が来たのであるが、なんと蛇口の裏に、こんなものほとんど誰も見つけられないであろうというくらい小さなポッチンがひっそりいるのである。
私は思わず聞いたのである。
「みなさんこれを見つけられるのでしょうか?」
係の人いわく、「よくお電話をいただきます」


ところがである。実はこの部屋、一時が万事すべてこのような仕様になっていたのである。ありとあらゆるものがとってもわかりにくいのである。
しかしながら、何とかかんとか見つけ出し、快適なホテルライフを送っていたのであるが、事件はその夜起こったのである。
温泉好きの私は、客室のバスルームを使うことはあまりない。
実際、今日も新宿十二社温泉でシャンプーも洗体もすべてすませ、十二分に温泉を堪能したので、普通ならホテルのお風呂には入る気がしないところであるが、この昼豚ホテルのバスルームには入りたいと思ったのである。
なぜなら、ジャグジーがついていたからなのである。
ジャグジーつきのお風呂というのは、女の子が大好きなあのアワアワのお風呂ができるのである。
お湯を溜め、専用のバスジェルを湯船に入れ、ジャグジーをオンにするとそれはそれはものすごいアワアワができ上がるのである。

「お? 今夜は久しぶりにアワアワのお風呂でバスタイムを楽しもうではないか」と思ったのであるが・・・お湯を溜めたいのであるが、またまたお風呂の底に栓をするためのあのポッチンが見つからないのである。
「忌々しい昼豚ホテルめ!」
洗面所と同じくお湯が出る蛇口の裏に似たようなものがあるのであるが、それを上げようが下げようが閉まらないのである。
「ムムム、ミステリアスな部屋め。こんなことくらいでは負けぬぞ!」
面倒くさかったので湯船の底の排水溝の上についているフタををちょっと押してみたところ、カンタンにフタが閉まったのである。
早く入りたかったので、そのままお湯を溜め、アワアワのお風呂を堪能したのである。
さて、機嫌よくアワアワのお風呂を楽しんだのはよかったのであるが、その後、先延ばしにした問題が私におそいかかってきたのである。
さて、どうやってお湯を抜こう???
湯船はものすごいアワアワなのである。
最終手段として湯船の中に手をつっこんで、あのフタをひっぱり上げて湯を抜くことはできるのであるが、せっかくお風呂からあがったあと、またあのあわあわだらけの湯船に手を突っ込むのは嫌なのである。

そこで、本日二度目、客室係に電話して聞いたのである。
「たびたびすいませんが、今度はですね。お風呂のお湯を抜くためのポッチンが見当たらないんですが・・・」
再び客室係が答えてくれるのである。
「ただ今すぐに参ります」

しかし、ただ今すぐに来てもらいたくはないのである。
私は泡まみれの裸なのだから・・・急いでバスルームの隣にあるシャワーブースで泡を洗い流し、急いでガウンをはおって体裁を整えたのである。
ところがである。
ここからが大惨事の始まりになってしまったのである。


来週へと続く。


2007年10月 6日 00:00