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2007年12月 1日
夜の訪問者

以前のブログにも書かせていただいたのだが、我が家には、前から住んでいた4匹のネコとちょうど1年ほど前に交通事故で瀕死の重症を負っていたのを病院に連れて行った縁で我が家に居候として住みつき、さらに3匹の子猫を生んでしまったミルク一家がいるのである。
その後、ミルク一家は、ミルクとすっかり大きくなってしまってかわいくないのでもらい手が見つからなくなってしまった3匹の子猫(いや、もはや普通ネコと呼んだほうがいいだろう)が、我が家の外ネコとして住んでいるのである。
親猫ミルクも、その3匹の子猫たちも、1m程度までには近づくことができるようになったのであるが、いまだに触ることはできないのである。
朝の「おはよう」の会話や、日常会話程度は何とかこなしているのだが、なかなか慣れてくれないのである。
そして、以前にも書いたように、3日に1度は、ネコ同士の仁義なき戦いが繰り広げられたりしているのである。

先日の夜も、ネコのケンカの声がするので、大急ぎで懐中電灯を持参して、ケンカの仲裁をすべくかけつけたのである。
今や我が家のボスネコと化しているクロが、ミルク一家の子猫の誰かを追い詰めているのだろうかと思い、救出しようと懐中電灯の光を当ててみると、そこには見たこともない真っ黒なかわいい子猫がつぶらな瞳で私を見ていたのである。
「あらま、何とかわいい」
そう、またどこかの野良猫がうちにやってきた模様である。
ミルク一家がいつでもごはんを食べられるように、と我が家のいろんなところにエサを置いているのがいけないようなのである。
腹をすかせた野良猫たちが、この家に来るとエサにありつける、と思っているようで、とっかえひっかえやって来ているようなのである。
エサを食ったらどこかに行ってくれる分には、まったく問題がないのであるが、うちに住みつかれるのはちょっと困るのである。

しかし、やってきたネコが子猫で、つぶらな瞳でお腹をすかせ、やせていたら、もう私としてはたまらないのである。
こういうとき、誰かが私に注意をしてくれればよいものをうちの母親ときたら、「まぁかわいそう。ごはん食べているのかしら?」などと私を止めるどころか、輪をかけるのである。
ついついエサをやってしまうのである。
今度のネコはなでさせてもらえるのである。
グルグルいうのである。
まとわりついてくるのである。
かわいいのである。
しかも、最近、夜は寒いのである。
ちなみに、我が家の家の中に住んでいる4匹のネコたちは、全員がうちの奥様のふとんに入るのである。
1匹くらい、私の布団に入ってきてくれてもよいようなものを。
なぜか私はネコたちにも人気がないのである。
多分、寝相が悪いせいだと思われる。
そんなこんなで、とってもさびしい思いをしていたこの私を神様は哀れに思い、この黒猫を遣わしてくれたのであろうか?
しかしながら、この新参者をうちの4匹のネコたちは受け入れてくれるのであろうか・・・・・・
そんなことを考えている間に、うちの荒くれオーレが何事か、とやってきてこの子猫を見つけ、「ウゥー」とうなるものだから、この子猫は一目散に逃げてしまったのである。

うちの母親によると、この子猫は2日ほど前にもうちのそばの溝で眠っていたそうである。
そこで、あまりにもかわいそうなので、うちの家のすぐそばにある道路の街灯の下にネコのエサを置いて、またこの子猫がやってくるのか試してみたのである。
家の窓をこっそり開けて、今や遅しと観察していたのであるが、子猫は現れず、その代りに、野ギツネらしきもの1匹、アライグマのようなもの1匹、そして最後は野良犬にエサはすべて食べられたのである。
以前にも書いたように、うちの家はド田舎で、「もののけの里」なのでうちの家の周りにはいろんな生き物がいるようである。

そのおかげか、我が家では、今までにもいろんなペットを飼い続けてきたのである。
変り種といえば、私が小学生のときにおばあちゃんに連れられて夜店にいったときのことである。
歩いていると、ひよこ売りがいたのである。
私が、黄色くてとてもかわいいひよこに目を奪われていると、露天商のおじさんが私に言うのである。「絶対、大きくなりません」
私は、おばあちゃんに言ったのである。「絶対大きくならないって言ってるよ」
おばあちゃんはその露天商に聞いたのである。「本当に大きくならないの?」
すると、その露天商のおじさんは声のトーンも変えず、無表情に、うちのおばあちゃんに言ったのである。「絶対、大きくなりません」
そこで、「じゃあいいか」とそのひよこを買ったのである。

もちろん、とっても大きくなりました。
しかも、雄のにわとりだったのである。
にわとりは、南の角部屋である私の部屋に、毎日、毎日、朝一番にやってきては「コケコッコー」ととてもうるさい声で鳴くのである。
とてもかわいいペットだったのであるが、最後はキツネに食べられてしまったのである。

誤解のないように最後に書いておきたいのだが、これでも私は神戸市民なのである。


2007年12月 1日 00:00