tairaonsen2.jpg

2008年4月26日
情緒不安定の彼方に

社内旅行を決めるにあたり、激安沖縄プランを提示された事務所スタッフ一同、喜び勇んでみんなに言いふらし、、沖縄カヌチャベイリゾートに魂が飛んで行っているところに、旅行会社の担当社から、まるで沖縄行きの飛行機に乗ったものの、到着したのがシベリアであるかのような電話をいただいたのである。

「すいません、部屋が確保できません」
「え? 5部屋ほどお願いしておいたんだけど、何部屋無理なの?
「5部屋とも無理です」
「え? じゃあ、どうなるわけ?」
「実は、ほかのホテルもすべて埋まってしまっておりまして、旅行の日程を5月の最終週に変えていただかない限り、部屋がおさえられません」
「それは無理だ。この前、6月2日からでも行けるって言ったじゃん」
「確かに言いましたけど・・・」
「もう、みんなに言いふらしてるし、今さら行けないとは言えないよ」
「そんなことを言われましても・・・」

で、いろんな提案をしたのである。
「うちの社員はどうしてもカヌチャベイに行きたいのである。
しかしながら、君は泊める部屋はないと言うのだね。
わかった、では、カヌチャのホテルの庭にテントを張って泊まろうではないか、これなら問題はあるまい」
「それも、無理です。お部屋以外に宿泊はできません」
「そこまで言うなら、君のチョンボなのだから、一部屋だけ押さえなさい。スイートでもどこでも部屋代は定価で払う。カヌチャベイの部屋は広いよね。だったら、その代わり、その部屋で我々全員は寝させていただく。これでいいだろう」
「各部屋には定員がございまして、それ以上の宿泊は無理です」
何かと融通がきかぬ、担当者なのである。

どうも、どうしようもないようなので、一応、うちのスタッフに「どうもカヌチャの部屋がとれなくて、社員旅行は無理のようだ」と言ったところ、大ブーイングの嵐がわきおこったのである。
そこで、ありとあらゆる私の旅行知識を大動員して、今回のこのことを考えてみたのである。
まず、沖縄に行くのに、普通に考えると関西方面から、飛行機だけでも定価で片道34,200円。往復68,400円もする。
さらに、ホテル代は、どれだけオフシーズンだといっても、一人1泊朝食つきで、10,000円はみておかないといけないであろう。
さらにこのプラン、レンタカーまでついているのである。
レンタカー1日1台8,000円は、かかるであろう。

この旅行、往復の航空券とホテルの2泊分、さらにレンタカー使用3日間をつけて、しかも旅行会社の利益を考えたうえで、23,800円で出しているわけだから、どうなっているんだろう?
ヒントは、100円ポッキリでホテルが2泊から、3泊に変更できる点に隠されているとみたのである。

梅雨シーズンの沖縄は、7月・8月の夏の観光シーズン前で一番観光客の少ない時期なので、たぶんホテルが旅行会社に10部屋ほどをほぼ無料で提供したのであろう。
さらに年間契約でホテルの部屋を押させている旅行会社が、ホテル代をほぼ無料で航空券を売りたいために、このプランをつくったのではないかとみたのである。
ということは、このプランでは、ホテル代はほぼ無料なのである。
たぶん、一番安くならないのは、レンタカーだとみたのである。
これだけは、事故が起こる確率が一番高いので、どんなに安く見積もっても1日3,000円以下では、話にならないので、3日間のレンタカー代は、1日3,000円×3で、9,000円は必要であろう。
これを4名で利用するとしたならば、一人分2,250円がレンタカー代だとみたのである。
そして、次は、航空券代なのであるが、今回の23,800円のプランで使える飛行機は、関西発が午後の便、沖縄初は午前の便という一番人気のない便なので、たぶん片道7,500円程度だと思うのである。
と、いうことは、往復で15,000円。
レンタカーの2,250円を足すと、17,250円、旅行会社がかける保険代のような雑費をプラスアルファするとたぶん17,800円程度になり、旅行会社は、それでも一人5,000円利益があるとみたのである。

だったら、普通にホテルに宿泊代を払えば、こんな梅雨の時期、カヌチャベイのような大型ホテルに部屋がないわけがないと思い、沖縄のプランで、もう少し高くてもいいので、カヌチャベイに泊まれるほかのプランはないか、探し出してもらったのである。
するとやはり、ちゃんとあったのである。
ホテル代を一人1泊5,500円、2泊なので11,000円プラスすれば、出発が午前便、沖縄からの帰り便が夕方近い便というまったく申し分のないプランが簡単にとれるではないか。
ただし、当初よりも20,000円近く高いプランの旅行なのだが・・・。

しかし、もともとの23,800円のツアーも、関西を昼前に出発して、沖縄から2時過ぎに帰る便に変更するだけで、往復で8000円の追加料金を払う予定であったので、実質、10,000円ちょっとの追加で何とか社員旅行が決まったのである。
旅行会社の担当者には、ドタバタしたお詫びとして、名護のパイナップル園の入場割引券とか、琉球村の無料入場券を持ってきてもらうよう、おどしをかけているところなのである。

なんとか沖縄でゆっくり過ごし、情緒を安定したいと考えている今日このごろなのである。
ということで、カウンセラーのみなさん、研修生のみなさん、社員旅行は当初の計画よりも5,000円ほど値上がりをいたしました。
どうか、ご容赦いただきますよう、よろしくお願いいたします。

なお、社長の情緒が非常に不安定になっておりますので、苦情など言わず、やさしく見守ってあげましょう。

2008年4月26日 00:00