2008年5月24日
あのころ君は若かった
5月のGWに、わが師の4日間の来日セミナーがあったのである。
今回は、セミナートレーナーでもある師の夫人も来日された。
とても充実した4日間のセミナーだったのだが、師と食事をともにしたときに、「おたがいにトシとったよね」という話になったのである。
わが師は、今年60歳で還暦なのである。
そうはまったく見えないのだが。
基本的に、ユーモア好きで、下ネタ好き、落ち着きがなく、じっとしていられない性格は共通である。
信じられないかもしれないが、二人とも、昔はいまほど太ってはいなかったのである。
といっても、だれも信じてはくれないのだが‥‥。
最近では、夫人もすっかり太ってこられたので、三人とも、といったほうがいいのかもしれない。
私が心理学を学びはじめたこのころは、いまのようにインターネットなどというものは存在せず、なにも情報がないような時代だったのである。
数ある心理学の先生から、いろいろな先生を調べに調べ、選びに選んだわけではないのである。
たまたま、出会い頭の事故のように出会い、そして、腐れ縁でここまできたのである。
いまでこそ、師のワークショップは、日本でも250人程度のとても大きな規模で行われているのであるが、当時はいまほど有名ではなく、私が経験したいちばん少人数のワークショップは、受講生がたった13人だったりした。
受講生20数人で、10日間のセミナーを経験したりもしたのである。
当時はいまと違い、フォーカスパーソンも挙手制であった。
20数人で10日間も過ごすセミナーでは、信じられないことなのだが、みんな疲れてきて、手が上がらなくなることもあるのである。
場をつながなければならないので、むりやり手を挙げたりして、問題をあら探ししながら癒したりするのである。
10日間で、フォーカスパーソンだけでも3?4回は軽く当たる。
いまから考えれば、とても贅沢な話なのである。
昼休みなんかは、一緒にテニスなんかして遊んだりするのである。
とてもアットホームなセミナーだったりするのである。
当時、まだ、小さかった師の2人のお子さんも、よく日本に連れてきていただき、私も子守をした経験があるのである。
一時期、師のセミナーは京都で行われていたことがあり、そのとき、私は関空まで師をお出迎えにいったりしていたのである。
師はとても体が大きい人なのであるが、さらにお出迎えのときに困るのは、荷物が多すぎることであった。
いつものことなのであるが、「夜逃げでもしてきたの?」というぐらい、荷物を持ってこられるのである。
見たこともないような、でかいトランク4つ分ぐらいはいつもあるのである。
よって、クルマが2台いるのである。
一つは荷物用、そして、一つは師に乗っていただく用のクルマである。
そして、そのころ、私はすごく、師に申しわけないことをしてしまったことがあるのである。
きょうは懺悔もこめて、その話をする。
私同様、師は食べ物に関しては好き嫌いなく、どんなものでもおいしく食べられる。
そのときは、せっかく関西に来られているのだからと、うちの家の近所にある神戸牛のステーキ屋さんに連れていったのである。
ものすごくおいしかったようで、それ以来、師は「コウベステーキ、コウベステーキ!」となにかとうるさかったのである。
そして、私の知らないところで、まるで神戸ステーキの営業担当者のごとく、師はいかに神戸ステーキがおいしかったかを、夫人の耳もとで囁き続けたもようである。
当時、夫人は菜食主義者であった。
残念な話をすると、いまとは違い、夫人はガリガリにやせていらっしゃったのである。
ある年、師と夫人は、京都で行われる10日間のワークショップのために来日された。
ところが、である。
当時、京都の会場であった宝ヶ池に、師のお気に入りの、あの神戸ステーキの支店があったのである。
当然、師の目はキラリ?ン☆と光り、その日は朝からハイテンション。
そして、あまりにもハイテンションなだんなさまを見て、夫人も「あたしも食べちゃおうかなー?」というふうになってしまったのである。
それ以来、京都・宝ヶ池にあるあのステーキハウスは、師のご夫婦のお気に入りレストランになってしまったのである。
たいへん失礼なお話なのだが、最近、夫人は、なんと表現したらよいのか‥‥、ポッチャリと、ますますかわいらしさが増されているようである。
いまだに菜食主義をされているのか、されていないのかは恐くて聞けない。
しかしながら、も、もし‥‥、それをやめられた結果、ああいう御姿になられたとしたならば、私が原因なのかもしれぬ‥‥。
合掌。
2008年5月24日 00:00