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2008年6月14日
安物買いの銭失い

いよいよ社員旅行でわれわれは沖縄にやってきたのである。

沖縄旅行の善し悪しは、ほとんどの場合、天気で決まるのである。
しかしながら、あまりの安さにつられて決めた沖縄旅行なので、ただいま沖縄は、梅雨のまっさなかなのである。

しかし、3日間とも雨だとしても、快適なリゾートライフが楽しめるようにと、今回は沖縄随一のリゾートホテルといわれているカヌチャベイホテルにしたのである。
しかも、あの手この手を使って、アップグレードしてもらい、全員のお部屋が2ベッドルームスイートのテラス付きオーシャンフロント、しかも、お風呂に入りながら海を見られるビューバス付きというスグレものなのである。
これもすべて、社長のずるがしこさ‥‥、いや、素晴らしさのたまものなのである。
パチパチパチ。


さて、このように素晴らしすぎるホテルなのであるが、この施設をホテルと呼んでしまうと、みなさんのイメージに誤解が生じると思う。

普通、みなさんがホテルに泊まり、朝ごはんを食べたいと思いますよね。
すると、部屋から出て、エレベーターに乗り、レストランのある階のボタンを押せば、朝食はカンタンにとれるわけですよね。

ところが、である。
このホテル、広すぎるのである。
ホテルというより、テーマパークを想像していただいたほうがよい。

あまりにも広すぎるので、われわれが泊まっている宿泊棟‥‥、これが広い敷地に何カ所もあるのだが、食事をとるには、この宿泊棟からレストラン棟というところに行かねばならない。

われわれが泊まっている宿泊棟から、いちばん遠いレストランまでは1kmもあるのである。
ホテル内にはバスが循環しており、この、いつ来るかもわからぬバスを、待ちながら、乗り継ぎながら、私たちは食事に向かうのである。

2日目の朝の初めての朝食に、私はプールサイド・レストランの洋食バイキングを選んだ。
この広すぎるホテルには、朝食会場だけでも何カ所もあり、どこに行くかはまったく自由なのである。

この朝、私は6時半に目覚めた。
私以外の人たちは、夜遅くまで、どこかの部屋に酒やビールをもって集まり、宴会をしていたようであるが、夜も朝も早い私は、ひとり先に寝てしまっていたのである。
そんなわけで、みんなが爆睡しているころ、私は海を見ながら朝一番のモーニング・シャワーを浴び、7時前には朝食に行く準備が完了したのである。

このころ、事務所の太一くんも睡眠不足の目をこすりながら起きてきて、「社長、朝食、ご一緒いたします」と言うので、2人で朝食に向かったのである。
本日の朝食会場までの距離は約500m。
朝からけっこうな散歩なのである。

そして、朝食をとったあと、こんどは時間も十分にあるので、われわれはバスで帰ることにしたのである。
バスは5分ほどでやってきたのであるが、運転手さんにわれわれの帰りたい宿泊棟の名を告げたところ、「遠回りになりますけど、いいですか?」と聞かれた。
もちろん、急ぐ旅でもないので、「いいですよ」と答えたのであるが、その後、このバスに40分も乗るハメになったのである。

レストランから私の宿泊棟までは500mしかないのであるが、このバスの運行ルート上では、園内をグルッと一周し、最後に着くのが私の宿泊棟だったのである。
しかし、そのおかげで、カヌチャを一周することができ、初日の朝にして、早くも私はカヌチャ博士になれたのである。

しかしながら、広すぎて、各施設間が遠すぎるのである。
ビーチで泳ごうとしても、われわれの宿泊棟からは、1キロほどもあるのである。
そして、その不便な思いは、2日目、朝からずーっと雨だったので、することがなくなったわれわれが、沖縄のもう一つの有名ホテルであるブセナテラスに行ったことで、ひときわ強まったのである。

ブセナテラスは、われわれがホテルとイメージするホテルである。
ホテルの中庭に相当するところにガーデンプールがあり、さらにそのガーデンプールから少し歩いて下ると、そこはもう美しいビーチなのである。
カヌチャのように、ホテルの部屋からビーチに出るのに、十二分に気合いをためることなく、鼻歌まじりで行けるのである。

「やっぱりなー、広すぎるっていうのもなぁ‥‥」と私が思っていた3日目の朝、うちのカウンセラー陣は、ゴルフ場によくあるカートを借りてきて乗り回しているのである。

たしかに、このカート、フロントですすめられた。
しかしながら、1日借りるのに5,000円もするのである。
われわれは半額割引券を持っていたのであるが、それでも2,500円である。
ケチッたのである。
しかしながら、よくよく考えてみると、このカートは5人乗りであるので、一人500円出せばカンタンに借りられたのである。

広い園内、カートに乗るだけでも、とても楽しいのである。
ビーチのすぐ横までカートで行けるのである。
広すぎる園内、われわれはクルマで移動してばかりいて、カートのことをまったく考えなかったのである。

3日目になり、その事実をつかんだころ、私はもうすでに帰り支度のさなかだったのである。

みなさん、もし、沖縄に旅行に行かれて、カヌチャベイに泊まられる際は、けっしてカート代をケチッてはいけません。
カート代をもったいないと思う人は、このホテルに泊まってはなりません。
このことを、みなさんに警告しておきます。

2008年6月14日 00:00