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2007年11月17日
平様はお強いお方 Part2

私の唯一の贅沢は、マッサージだということは以前にも書いた。

なにゆえこの巨体、支えていてくれる足腰はいつも悲鳴を上げているのである。
とくに、ヒーリングワークで2日も3日も立ちっぱなしの仕事をすると、全身に
ガタがくる。
よって、温泉にでも入り、しっかりと揉みほぐしてもらわねば、体がもたない
のである。

だからして、東によい整体師がいるといえば出向き、西によいカイロがあると
いえば出かけていく。
ヒーリングワークのあとは、雨ニモ負ケズ、風ニモ負ケズ、ただひたすら私の
体は温泉とマッサージを求めているのである。

よって、“よいマッサージ探求家”という肩書きを別につけてもいいぐらい、
いろんなマッサージに巡り会っているのである。
根が好きモノであるからして、ついつい万障繰り合わせて行ってしまうのである。

とある地方都市に講演に行ったときのことである。
ホテルでマッサージをお願いしたのである。

ホテルの場合、けっこうお年寄りのマッサージ師のおばあちゃんが多い。
この巨体を揉みほぐさねばならないので、マッサージ師さんがおばあちゃんの
場合、けっこう痛々しかったりする。
40キロにも満たないような老婆のマッサージ師さんだと、まるで老人虐待をし
ているかのような状態になったりするのである。
だからして、「男性のマッサージさんはいますか?」とリクエストしたのである。

そして、やってきていただいたマッサージ師さんが、とても怪しかったのである。
まず、内股で歩いてこられたのである。
エネルギーが中性的であった。
しかし、すごくツボを心得えた、上手なマッサージ師さんだったのである。

ところが、である。
私の内股を異様に揉むのである。
たしかに、私の内股が凝るのは事実である。
しかしながら、マッサージ師さんの手の甲に、私のタマタマちゃんがゴッツン
ゴッツンと当たりすぎるぐらい当たるのである。

「これは、善意か、悪意なのか‥‥?」
私は葛藤するのである。

そして、心の中でつぶやいたのである。
「48歳の自制心のある私だからいいようなものの‥‥。さすがの私も20代のと
きだったら、こんな揉み方をされたら、寝たカメの子、いや、寝た子が起きる
かもしれないじゃありませんか!」

私の自制心のたまもので、私の寝た子は寝たままで目覚めることはなかったのであった。

私がマッサージ好きだということは、うちのスタッフや受講生もよく知ってい
るので、怪しいヘンなマッサージを見つけると、いつも私に連絡をくれる。

先日も、「とても怪しい整体院が五反田にある」と、うちのとても怪しい東京
スタッフの竹田が私に教えてくれたので、行ってみた。
ここは、先生独自の理論のもと、私の体を調べ、体の色を出してくれるのである。

どういうふうに私の色が決まるのかは不明だったのであるが、私は“黒の三
角”だったのである。
どうも、この黒三角はめったに出ないものらしい。
私の腹黒い部分がついつい反応してしまったのか?
だとしたら、なんと腕のよい整体師なのだろう!

と、感動したのも束の間、先生に「で、その黒三角はなんですか?」と質問し
てみると、「腎虚です」とキッパリ言われたのである。
「じんきょ?」

腎虚というのは、私の知っているかぎり、たしか、彼女と一晩に7回ぐらいヤ
ッちゃったあとに太陽が黄色く見えるぐらいの状態で、もう、カラカラに干か
らびてしまって、「もう、とうぶんムリですっ」という状態だと思うのだが‥
‥。
あえて知らないふりをして、先生に聞いてみたのである。
「腎虚ってなんですか?」

先生は大人の対応をしてくださり、モゴモゴと言葉をにごしながら、「まあ‥
‥‥‥、いうなれば‥‥‥‥、枯れた老人ってかんじでしょうか」と答えてく
ださった。
どうも、二人の思うところは一致したようである。

で、先生はおもむろに、私に聞いてくるのである。
「で、心当たりはありますか?」

そう聞かれて、記憶をたどったところ、じつは心当たりがあったのである。
だからしてキッパリ言ったのである「はい、心当たりはあります」と。
それは、その整体院に赴く少し前、9月の大阪のリーダーシップ・トレーニン
グのときなのである。

テーマは、“つながり”。
そして、私は参加していた受講生に宣言したのである。
「きょう一日、私は10代のときの自分とつながり、前戯もほどほどに回数を優
先いたします!」、と。
そして、私は有言実行したのである。
なんと、1日のワークショップで、フォーカスパーソンを7本も作ったのである。

たしかに、そのリーダーシップの打ち上げで、私はみんなに言ったのである。
「もう、ムリ!」
「もう、できません!私は腎虚です」と。

そう、たしかにあのとき、私は腎虚という言葉を使ったのである。
そして、『あしたのジョー』のように燃え尽きて、真っ白な灰になったのであり、
廃人のような一週間を過ごしたのである。

そして、その疲れをひきずったまま、この整体院に来たのであった。
だからこそ、先生にキッパリ言ったのである。
「はい。心当たりはあります!」

たぶん、すごいゴカイがあったと思う。
その後、先生は無言になり、ただただ治療に専念していただいた。


今さらながら、平様はお強いお方Part1はこちら

2007年11月17日 00:00